アーバン株式会社

  • Profile

    谷村明信 (たにむら あきのぶ)さん

    アーバン株式会社 代表取締役 

    1975年生まれ、気仙沼出身。高校を卒業後、仙台で浪人生活を過ごし、東京の大学へ進学。父親の興した冠婚葬祭会社を継ぐことを決意していた谷村社長は、卒業後すぐに、父も師匠と仰ぐ福島の同業企業で修行を行い、平成13年8月にアーバンへ入社。平成16年、代表取締役就任。震災の苦難を乗り越えて、新たなスタートを踏み出している。

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気仙沼でひときわ目を引く、異国情緒あふれる大きな洋館。格式高い高級レストランのようにも見えるこの建物は、ゲストハウス気仙沼アーバンだ。ここでは多くのカップルが華やかな結婚披露宴を上げ、幸せな門出をお祝いしている。気仙沼市・大船渡市・登米市を中心に、2軒のゲストハウスと4軒のメモリアルホールを運営し、冠婚葬祭を執り行うアーバン株式会社の代表取締役、谷村明信さんに話を聞いた。

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アーバンの創業は昭和48年。冠婚葬祭事業をはじめたきっかけは、谷村社長の祖父が営むかまぼこ屋だったという。

「当時、かまぼこは結婚式などのめでたい席に縁起物として出される高級食品でした。次第に、『谷村さんのところで料理もやってくれたらいいのに』という要望から仕出し料理を始め、『式で着る着物を貸してくれない?』という声から貸衣装業を始めたらしいんです。できることを続けていった結果、父が婚礼事業を始めるに至ったようです」

東京の大学に進学した谷村社長ではあったが、高校在学時から会社を継ぐかどうかの決断を迫られていた。当時まだ十代。悩んだ末、1週間で答えを出した。

「親の言った通りに生きるなんてかっこ悪いと思ってる時代ですからね。かといって、自分のやりたいことも漠然としていて。でも、やるからにはちゃんとやろう、と覚悟を決めたんです。バカ息子が親の会社を潰すなんて、それほど社員に申し訳ない事ってないじゃないですか。起業したって、会社を継いだって、ここから伸ばすのも潰すのも自分次第だなと。だったらチャレンジしようと思ったんです」

大学卒業後、業界内でもカリスマ的な存在だった福島県の会社へ修行に出た。社内の営業システムや社員の給与システム、さらには経営者精神を学びながら、平成13年アーバンへと帰ってきた。社長就任は29歳。経営方針をめぐって口喧嘩の絶えなかった先代の父親も、『あとはお前の好きなようにやれ』とまかせてくれたという。

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アーバンは、経済産業省の許可事業である互助会システムを導入している。婚礼や葬儀など、人生の節目に必要な行事には、いざという時に多額な費用がかかる。会員はその時に備えて、少しずつ積み立てていくことで、いつでも安心して経済的に利用することができるという仕組みだ。谷村社長にとって、忘れられない大きな出来事は、あの未曾有の惨事をもたらした東日本大震災だ。被害の少なかった葬祭場はすぐに稼働。時間の感覚も忘れて、ご遺体の安置所となっていた体育館を往復する日々。体力だけでなく、精神力も麻痺していく中、多くの支援に支えられて業務を続けることができた、と谷村社長は語る。

「人手も足りない、備品や資材も不足していく。とにかく大変な状況でした。しかし業界内の多くの仲間が動いてくれたために、物だけでなく人の援助も受けることができ、本当に助けられました。このご恩は、あまりに大きすぎて返しきれません」

目まぐるしく過ぎる日々に少しずつ落ち着きを取り戻し、ようやく自社の事業に向き合い始めたのはおよそ半年後だった。困難を極めた状況の中で、小さな希望が見えたという。

「再建計画を立てようと思っても、なかなか数字が立たないんです。家屋を失った人たちが全員まちを離れる計算だと、完全に無理だなと。しかし実際は、気仙沼を離れる人は意外と少なかった。予想を超えて多くの人がまちに残ってくれたんです。これは、気仙沼のまちの良さなのかもしれませんね」

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結婚式やご葬儀は、当事者だけでなく、ご家族やご親戚、同僚、ご友人など、その方を取り巻く多くの方々と共有する、人生の大切な節目。人に喜んでもらえることが嬉しいと感じる人には、自分の成長を実感しながら働くことができる仕事である。

「婚礼でも、ご葬儀でも、一生懸命にやることで感謝してもらえる。これは何よりも励みになります。私たちはプロなので、完璧にこなして当たり前。100点から減点方式で評価される大変な仕事だと思います。でも、お客さまの期待をいい意味で裏切るような感動を提供することで、初めて120点をいただける。そこを目指していきたいですね」

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仕事を通じて得られた喜びは、人から人へとつながり、どんどん大きくなっていく。地域に根ざして40年のアーバンだからこそ、お客さまとのあたたかい関係が生まれるのだろう。

「葬儀をお手伝いしたご遺族の方から、『今度息子の結婚が決まりそうだから、よろしくね』と言っていただくなど、人のつながりで広がっていくんです。私たちの仕事は、お客さまの人生そのもの。長くお付き合いいただけるよう、お一人おひとりとの絆を大切にしていきたいですね。地域密着企業として、なくてはならない存在であり続けたいと思っています」

アーバンはこれからも、地域の人たちに愛される経営を続けていく。ゲストハウスやメモリアルホール、それぞれの場所で人とのつながりを大切にし、地元を愛してくれるような人と一緒に未来を見つめていきたいと谷村社長は語る。

「またこの仕事は経験を積んでいくと、スキルだけでなく内面がどんどん大人びて成長していくんですよ。社員のたくましくなっていく姿に、私も嬉しくなります」

結婚式やご葬儀には、その方のこれまで歩んできた人生を垣間見るような、それぞれのドラマがある。笑顔があれば、涙もあり、様々な感情が行き交う場面に立ち会うこの仕事は、何倍もの人生経験を積むようなものかもしれない。

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会社概要

社名 アーバン株式会社
本社 宮城県気仙沼市本郷22-5
事業内容 宮城県北部から岩手県南部を中心とした総合冠婚葬祭業。◎「お客様に喜びを」「社員に幸せを」「会社に繁栄を」「社会に貢献を」 この4つのビジョンを掲げ、宮城・岩手を中心に、地域に根ざした、2つの結婚式場「ゲストハウス」、4つの斎場「メモリアルホール」を運営しています◎経済産業大臣許可の互助会事業(会員システム)を通して、地域の冠婚葬祭文化の継承に貢献しています。
設立 1973年
従業員数 190名
新卒採用募集職種 冠婚葬祭プランナー、経理、ブライダルヘアメイク
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