株式会社カネダイ

  • Profile

    佐藤 雄二 (さとう ゆうじ)さん

    株式会社カネダイ 専務取締役

    1943年生まれ。慶応大学卒業後、1985年より地元気仙沼にもどり、カネダイに入社。同社の社是である「和心・誠心」という考え方を最も大事にしている。1985年より、現職。震災後、真っ先に事務所の確保に動いた。苦しい時に支えてもらえる、信頼ある会社をつくっていきたいと語る。

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株式会社カネダイ。生産拠点を中国に構え、アジアや米国への販路も開拓。原料調達にはアメリカ、カナダから北欧、南米・アフリカまで世界各国の名がずらりと並ぶ。グローバルマーケットを主戦場にしつつも、市内の学校給食や介護・病院施設へ水産食品を提供するなど、地元とのつながりも深く、気仙沼の海とともに発展してきた優良企業である。震災の被害後もなお未来を描き続けるカネダイ。今回、水産食品部に新たに迎える社員を募集する。現在水産食品部の責任者を務める専務取締役の佐藤雄二さんに、これまでのカネダイの歩みや今後の展望について伺った。

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漁業の町、気仙沼。多くの漁船がこの港を訪れ次の漁へ向けての支度もおこなう。問屋廻船業とは、他県から訪れた漁船の世話どりをおこなう事業のこと。かつてこの町には問屋廻船業を営む企業が数多く存在した。船に食料、燃料、氷などを供給するほか、保険、食事の世話をしていた。カネダイもそのひとつ。船舶に石油を販売することからはじまった。1942(昭和17)年の創業以来、船舶石油販売業、漁業、ガス販売業、問屋廻来船業、水産加工業と事業を展開してきた。今ではカニ・エビを主軸とした水産加工品業が同社の主軸だ。近年は本社をはじめとする3事務所4工場施設を構えるまでに成長を遂げていたが、2011年、東日本大震災によりその施設を喪失。壊滅的な被害だった。しかしそれでもなお出荷を止めなかったというから驚きだ。どうしてそんなことが可能だったのだろうか。
「中国に生産工場を構えていたことが大きかったですね。震災時も中国工場での生産は続いていたので、モノは通常時と変わらずに日本に入ってくる。むしろ、それに対応しなければならなかったので、震災後すぐに動く必要がありました。国内の事務所を震災から1週間以内に内陸部に確保。10日後には、混乱の中にありながらも5名が東京へ向かい中国から送られてきた商品の輸出入手続きを再開しました。社員の頑張りといろんな方の協力を得て、なんとか業務を続けられる体制をつくることができたんです。あの時は実に厳しい状況でしたが、それを乗り越えたいま、水産加工業はようやく震災前の状態にまで戻りつつあります。2016年末には、新工場が完成する予定です。新たな設備のもと、新商材や常温商品、レトルトなど、未来へ向けた挑戦もはじまります。苦難の道ですが、やはり新しいことへ挑戦するのは楽しい。難しいからこそ、やりがいも感じることができます」

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カネダイが中国に進出したのは1990年。いまから20年以上も前のこと。グローバル展開を見据えたこうした経営判断は当時、気仙沼だけでなく、日本中の中小企業としても早い舵切りだったといえる。この嗅覚の鋭さも同社の強みであろう。今後も国内・海外という枠組みにとらわれず、グローバルな視点をもって、事業を展開していくという。
「これまでは、国内中心の商売でした。しかし世界へ目を向ければまだまだ大きなマーケットがあります。今後は今まで以上に海外への販路開拓に力を入れていく予定。生産拠点だった中国を営業拠点としても機能させていきます。語学に自信がある人は特に、活躍できるフィールドが広がっています。現地での営業や、世界各国からの原料調達の交渉、また輸出入業務など、様々な場面で強みになると思います」
さらに、直販の販売力強化も今後力を入れていきたいと佐藤さんは続ける。
「現在市内に1店舗構える、当社オリジナルブランドの「かに物語」。都内デパートの催事にも積極的に出店しています。こうした取り組みは、販路拡大だけでなく直接お客様のニーズを拾う貴重な機会でもあります。販売力を高めるには、お客様に求められているものはなにか、そして私たちの強みはなにか。それを考えぬくことが大切です。若手社員でも、どんどんアイデアをぶつけて欲しいですね。メニュー開発から関わり、積極的に提案してくれる社員もいますよ」
最近では、東京のロクシタンカフェとのコラボメニューが実現するなど、その成果が少しずつ見え始めている。「かに物語」の今後の展開が楽しみだ。

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震災の被害を受けたにも関わらずかつて無い苦境を乗り越えることができたのは、強固な組織力があったからにほかならない。その根底を支えているのは、社是である「和心・誠心」なのだという。
「和心とは、社内のチームワークを強め、支えあう心のことです。誠心はお客様や取引先と信頼し合える関係を築く心のこと。まずは社内でいい人間関係を築くことが大切です。わたしたち経営陣もひとりひとりの社員に常に感謝の気持ちを持って接しています。当たり前のことかもしれませんが、朝や帰りの挨拶は、部下や上司、経営陣の垣根なくお互い気持よく言葉を交わします。また、出入りする業者さんにも礼儀をつくします。お金をだして買ってくれた方だけがお客さまではなく、取引先の方にご挨拶するときもきちんと立ってから。些細なことかもしれませんが、こうした気遣いが場を明るくしますし、お互いの信頼を育てるのだと思います」
社内だけでなく取引先とも一体となり、お客様に誠実なサービスを提供していく。カネダイの強さの秘訣はここにあるのだろう。

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未来に向かって、事業の成長戦略を描く佐藤さん。これから、新たに迎える人材への期待も高い。若い人材に求めるのは、企画力や語学力といった個々のスキルよりも、誠実さや未来へ進み続けるエネルギーだという。
「営業ノウハウや企画力、語学力などは、入社後少しずつ学んでいってもらえたらと思っています。ありがたいことに、足りない部分をお客様が指導してくださることもある。だから若い人に持っていてほしいのは、何があっても乗り越えていこうとするエネルギー。小さいことをきちんと積み重ねていける人ななら、スキルは必ずついてきますから」
震災で中断していた社員研修も再開しつつある。勉強会なども開催し、個人の成長を応援する体制がカネダイにはある。意欲ある若手のチャレンジにも前向きだ。
「うちは若い社員にも、いろんな仕事を任せています。新しい考えも基本的には否定せず、挑戦してもらうようにしています。ただ、10トライして、うまくいくのは1つか2つです。でも失敗しなければ成長はないんですよね。失敗から学び、成長していってもらいたいと思っています」
気仙沼の自然の中で、信頼し合える仲間と、グローバルなフィールドでチャレンジをし続けられる。ここで、あなたの未来を描いてみてはどうだろう。あなたが成長した分だけ、カネダイと世界の距離が近くなっていくに違いない。

会社概要

社名 株式会社カネダイ
本社 気仙沼市三日町2丁目2-15 2階
事業内容 ●水産食料部:エビ・カニを中心とした水産物の加工・販売。国内外の業務用商品の他、「かに物語」ブランドの直販事業も展開●漁業部:インド洋を中心とするマグロ漁業、ナミビア共和国合弁によるカニ漁業●廻来船部:カツオ船を主体とする廻来船問屋業等●石油部・ガス機器部:気仙沼に寄港する船舶への燃料補給、陸上石油、ガソリンスタンド、プロパンガス、ガス機器の販売等
設立 1955年(昭和30年6月27日)
従業員数 80名
ホームページ http://www.kanedai-kesennuma.co.jp/
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